東北地方では2021年に大きめの地震が何度か発生しましたが、どれも大きな震度を観測したのは太平洋側です。実際に宮城県、福島県、岩手県、青森県では地震保険を申請した(してる)方は結構いらっしゃいます。
比較的中途半端な震度を観測した山形県ではやはり地震保険を申請した方はそれ程多くありません。地震の強さが違うので当たり前と言えば当たり前ですが、本記事で一番伝えたい事は地震保険は大きな損傷が無くても小さな損傷だけで下りる場合があるという事です。
地震保険を申請するにあたって
東北地方でも特に宮城県の方は地震保険の申請に対して慣れた方が多いですが、比較的地震が少ない山形県や秋田県の方は地震保険に加入はしているものの、まだ一度も申請した事が無いという方は多いのではないのでしょうか?
2021年の地震では山形県の方は申請する事によって十分に下りる可能性があります。
では2月13日に発生した福島県沖地震の震度を見てみましょう。
引用元:気象庁 震度データベース検索
地震保険は震度4以上の地震で認定されやすいと言われています。山形県の震度を見るとほぼ全域が震度4で一部の地域では震度5弱を観測しています。こういった事から山形県でも地震を申請すれば地震保険が下りる可能性があるという事になります。
※震度3付近でも下りる可能は0ではありません
ただ、やみくもに申請したからと言って簡単に下りるものではありません。申請するのにあたってポイントがあるのでこれから説明していきます。
地震の損傷がある事が大前提
地震保険の申請そのものは、保険会社に電話するか、ネットで入力するだけなのでそれ程難しくありません。ただこの申請時の段階でも「被害状況」を問われるので、申請者が分かっていないと先に進めません。あるいは、電話の場合だと被害状況を伝えたのにも関わらず「それでは対象にならないので下りません」という様な事を言われ、申請の段階ではねられる場合もあります。
これは、どういう事かと言うと地震保険が下りる為の条件は「建物の主要構造部が地震で損傷した場合」だからです。
小さな損傷でも下りる場合がある
地震保険をうまく活用する中で一番重要なのが小さな損傷を探して申請出来るかどうかです。
2021年2月13日の福島県沖地震の例で言うと震度6強の被災地であれば、多くの建物は誰が見ても分かる様な損害を受けるので、地震保険に加入していればほぼ全員申請します。
それが震度4位の地震だとパッと見程度では建物に損傷があるかどうかは、一般の方ではまず見極められません。その結果圧倒的に申請しない方のほうが多くなります。
おそらく多くの方はこう思っているのでしょう。
・見たけど何ともなかったし
・近所や知り合いは誰も申請してないし
・どうせ下りないし
・なんか面倒くさそうだし
その結果本来ならもらえる筈の保険金をもらい損ねているという方が多くなっています。
地震保険は小さな損傷でも下りる場合がありますが結局のところ、まず損傷を探すのが難しいのと、どこにどれだけの損傷があれば保険金が下りるのか分からなければ申請したくても、なかなか出来ないというのが現状だと思います。
小さな損傷での申請は一般の方ではなかなか難しいと思いますので、下りる可能性が高くなる方法を二通り紹介します。
鑑定人に丸投げする
この方法は裏技的ですが可能性は多少上がります。
まず申請を電話で行い、損傷状況等聞かれた時に「よく分からないから専門の人に見てもらいたい」という風に伝えます。こうする事によって運が良ければ鑑定人が見に来てくれる場合があります。ただし、当然申請の段階ではねられる場合もあります。また、書類申請に持ち込まれたら自分で写真を撮らなければならず、この場合もほぼ不可能になります。
運良く鑑定人が見に来る事になっても、鑑定人が損傷を探せない場合もあります。損傷を探す能力は鑑定人の中でもかなり個人差があります。
結局のところ全て運任せになります。
申請サポートを利用する
もう一つの方法は弊社が行っている申請サポートを利用する事です。調査費無料の完全成功報酬型で業務を行っていおります。
流れを簡単に説明すると申請サポートの場合、まず無料で調査を行い申請可能かどうかを判断します。損傷が無く(あるいは損傷が基準に達していない)申請不可と判断したらここで終了になります。申請可能の場合は保険会社に申請して頂き、申請方法が書類申請の場合でも鑑定の場合でも、どちらも対応しサポートさせて頂きます。
結果として保険金が下りた場合のみ業務報酬を一定割合頂いております。
下の画像の様な小さな損傷も探し出し、申請が可能かどうかを判断しております。
画像:基礎のひび
地震保険と火災保険の事で絶対に知っておいた方が良い事
保険と言うと、自動車保険に関しては割と詳しく知っている方が多いですが、地震保険・火災保険となると詳しくしっている方はあまりいません。それ故に申請する方が少ないという結果になっています。実を言うと地震保険・火災保険は自動車保険よりもずっと申請機会が多いのです。
これから地震保険・火災保険の事で知っておいた方が良い事をまとめます。
・使っても値上がりは無い。(個人単位)
・何度でも申請出来る。
・受け取った保険金に対して修理義務は無い。(使い道は自由)
・受け取った保険金に対して税金はかからない。(個人の場合)
・申請した損傷(認定された損傷)の場所は、修繕すれば再申請が可能、修繕しなければ再申請不可。
・3年以内の事故(災害)であれば遡って申請出来る。
・震度4以上の地震の後で損傷があった場合は認定されやすい。
・対象は家(家屋)のみ。
・自然災害(強風、大雪、落雷等)によって建築物が壊れた場合は申請出来る。
・対象は敷地内の建築物(カーポート、物置、雨樋等)
地震保険は早く申請しないと損する場合がある
先にも述べましたが地震保険の請求期間は3年までですが、早く申請しないと損する事の方が多くなります。どういう事かと言うと地震はいつ起こるのか分かりません。2021年の例で言うと宮城県は2月13日、3月20日、5月1日と短期間の間に大きい地震が3回も起こりました。
ここで各地震の直後に申請した方と5月以降に申請した方には大きな差が出てしまいました。各地震の直後に申請した方は3回も受け取れた方もいますが、5月以降に申請した方は1回分しか受け取れていません。損傷1つ1つにいつの地震の物なのか記録が残っている訳ではないので仕方がない事なのです。
地震保険は1回受け取ったらそれで終わりという訳ではございません。条件さえ満たせば何度も受け取る事が可能な保険です。
地震保険だけに限らず全ての保険に対して言える事ですが、保険は申請出来る時に使わないとただお金を払っているだけとなります。それでは保険に加入している意味が無いと思うので、加入している保険の事をよく知り、申請出来る条件の場合には申請する事をお勧めします。